morinocoナイフをつかった保育士さんの研修を行いました!
こんにちは、関市役所農林課の平井です。
「子どもたちにナイフを」を合言葉に作られたmorinocoナイフ
この日は、その子どもたちと毎日接している関市立保育園の保育士さんたちで、経験1-2年目の若い保育士さんを対象とした研修の日です。
講師はもちろん岐阜県立森林文化アカデミーのナバさん。
まず、初めにナバさんより
「今までに、ナイフ使ったことある人~~?」と質問。
やはり手が上がるのはチラホラ。流石に若い保育士さんたちは、ほとんどの人が使ったことがありません。
そんな状態で、“子どもたちにナイフを”という取り組み。
しかも、『公立保育園』となると、かなりハードルは高そうです。
『子どもたちにどう教えたらいいのだろう?』『けがをさせたらどうしよう?』
特に、経験1-2年目の保育士さんにとっては、正直負担と思う一面もあると思います。
一方、ナバさんは、子どもの頃(昭和50年代かな?)から常にナイフがポッケに入っていたそうです。
(ふと、この園児達も今からナイフを使っていると、こういう仕上がりになるのかと妄想。。。)
ナバさん所有のナイフは、子どもの頃いつも使っていたという肥後守(ひごのかみ)や、エスキモーのアザラシ解体用から、フランスの(だったかな?)マッシュルーム収穫用のナイフなど、時代も用途も様々。
あの有名な肥後守だって『今まで見たことも聞いたこともない???』という若い保育士さんばかり。
そんな姿を見て、ナバさんは「ナイフを使って是非ケガをして欲しい」といいます。
「ナイフで切って深刻な事態となる箇所はどこ?」
まず、思い浮かぶのが心臓。morinocoナイフの刃渡りは、まず心臓まで到達しない長さで、先端も安全対策として極力丸めてあります。そこで気を付けなければいけないのは、動脈が皮膚のすぐ下にある、首、手首、脇、そして足の付け根の鼠径部。こういった箇所を誤って切ってしまわないよう安全な構え方を習います。
『深刻な箇所以外ならば、むしろ小さなケガをして痛みから道具の使い方を覚えたほうが身につく。』
その言葉を聞いた途端、保育士さんたちと窮屈だったナイフとの関係が急に自由につきあえる身近な道具となった気がしました。
この日は天気もよくポカポカ陽気。シマヘビさんも楽しそうな様子が気になったのか冬眠から目覚めたようです!
みんな、夢中になって自分の作品を作ります。
なんだか楽しそうな様子に子どもたちも自然と寄ってきて、保育士さんの研修なのか子どもたちのイベントなのかもう混ぜこぜ(笑)。
ただ、誰もがポカポカ陽気と“やりたい”を満喫していた気がします。
そして、保育士さんも何の抵抗もなく子どもたちに刃物を持たせている場面があちこちで見られました。
この日の感想では、
「はじめは怖かったけど、使ってみるとナイフひとつでこんな素敵なものが作れることが分かった」
「かわいい模様を作ろうと思ったけど、うまくいかなくて結局全部皮を削っただけになった。でも夢中になって楽しかった」
「あと10分!って声をかけられて、“え~~!”って焦ってる子どもたちの気持ちが良く分かった気がする」
「このような研修は楽しい。自分たちが楽しくなければ子どもたちだって楽しくない」
園長先生からは、
「今日私が見ていたのは子どもたちの様子ではなく、若い保育士たちが“楽しんでいるかどうか”だったが確かな手ごたえがあった。人数の関係で今日は参加できなかった中堅の保育士からは“ずるい~~。私たちもやりたい”との不満の声が上がっているので、また中堅保育士用の研修も実施しなくては」という言葉がありました。
子どもたちも保育士たちも『みんなが楽しい』。そんな日常が続くことで、やがて『道具』から『相棒』に生まれかわるのかもしれない。
morinocoナイフの想いがどんどん膨らんでいきそうです。
関市役所 農林課
地域林政アドバイザー(岐阜県地域森林監理士)
平井 和子
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